血清アルブミン[Alb]
serum albumin
基準値 3.8〜5.3g/dL(BCG法)
[検査データの読み方]
高度減少 | 2.5g/dL以下 |
[しばしば認める病気]ネフローゼ症候群、重症肝障害、悪液質(末期癌) |
中等度減少 | 2.5〜3.2g/dL |
[しばしばあるいは時に認める病気]蛋白漏出性胃腸症、ヤケド、吸収不全症候群などを原因とする栄養障害。 |
軽度減少 | 3.2〜3.7g/dL |
[しばしばあるいは時に認める病気]蛋白漏出性胃腸症、ヤケド、吸収不全症候群などを原因とする栄養障害。 |
[どうして異常値が出たのだろう?]:一言で言えば栄養失調ですが・・・・・・・・・・・その原因はさまざまです。ガン末期に認められる低アルブミンの状態はその人の余命を示唆しています。この値が低ければ余命は短いと考えています。(重要なガンの生命予後因子)
血清アルブミンは肝臓で合成される分子量66、000の蛋白質です。血中での半減期は約15日とターンオーバーが比較的短い蛋白です。患者さんの栄養状態を示す重要な指標です。アルブミンの減少は(1)産生の低下(肝障害、慢性炎症性の病気)、(2)体外(蛋白尿、下痢、重症の火傷)への漏出、(3)代謝亢進(甲状腺機能亢進症、慢性の炎症性の病気)、(4)栄養不良(低栄養、消化吸収障害)で起きます。また血液希釈でもアルブミン濃度は軽度低下(浸透圧低下)します。血清アルブミンの増加(浸透圧上昇)は脱水症(日射病など)以外では認められません。