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- 肺炎球菌ワクチンで細菌性肺炎を予防する!
肺炎球菌ワクチンとは?
日本人の三大死因は、がん、心臓病、脳卒中です。4番目に多い死亡原因は肺炎です。免疫力の低下した高齢者の肺炎では抗生物質の治療が間に合わないことも少なくありません。インフルエンザに対するインフルエンザワクチンのように、事前に細菌性肺炎を予防することは大変重要です。
「ニューモバックス」
肺炎双球菌による古典的な肺炎の予防に開発されたのが、肺炎球菌ワクチン「ニューモバックス」です。私は、このワクチンが市販されて以後、約100人の細菌性肺炎で入院された高齢者患者さんに投与を行ってきました。細菌性肺炎の予防効果は、かなり良いとの印象をもっています。この予防接種は一年中いつ受けても良く、一回注射すれば5年間以上効果が持続します。
基本的には老年期に一度ワクチン接種しておけば十分です。肺炎球菌は肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症や副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎などを起こします。これらの予防に肺炎球菌ワクチンは有効です。しかし、肺炎球菌以外の原因で起こった肺炎などには、残念ながら役に立ちません。これは、インフルエンザワクチンの予防接種をしていても、一般的な感冒に罹患するのと同じ事です。
接種したほうが良いのはどのような人か?
まず、免疫機能が低下してくる高齢者、とくに65歳以上の方。心臓や呼吸器に慢性疾患のある方、在宅酸素量を行われているような方、糖尿病の方、腎不全や肝機能障害のある方などは接種したほうが良いでしょう。
また、保険適応にあるように、脾臓を摘出してしまった人は接種を行うことが望ましいでしょう。脾臓は細菌濾過装置としても働いており、IgM
型オプソニン抗体も産生しているので、胃がん手術などで脾臓を同時に摘出した患者さんは特に、肺炎球菌・髄膜炎菌・インフルエンザ菌感染症に弱くなるからです。
接種費用は?
脾臓を摘出した既往のある患者さん以外は、自由診療となります。当クリニックでは10000円で実施しています。接種希望の方は、お気軽にご相談ください。
- お手数でも保険証の再確認を毎月お願いいたします。
- 減感作療法は年間を通して実施中です。
- 平成14年2月8日の東京新聞生活健康欄に私どものクリニックの紹介記事が掲載されました、ぜひご覧ください。
- 港南区の休日・夜間の救急診療情報 365日x24時間はさすがの私も働けません