伝染性軟属腫(水イボ)

Molluscum Contagiosum

伝染性軟属腫は、人から人へ感染する柔らかいイボで、「水イボ」とも呼ばれます。水イボは伝染性軟属腫ウイルスの感染によって発生します。ウイルスは皮膚の表面から侵入して発症し、特に皮膚に傷がある場合に感染しやすくなります。一般的には学童期までの子供が罹り、大人では稀です。プール活動が増える夏場に特に多く見られる小児皮膚疾患です。


症状

  • 見た目:イボの表面はつるっと輝いています。大きさは1~3ミリ程度です。
  • 発生部位:体のどの部分にも出る可能性があります。
  • 掻くと危険:引っ掻くと化膿することがあり、イボの内容物(軟属腫小体)が飛び出して周囲に拡がることがあります。

治療方法

  • ピンセットでの除去:皮膚科でピンセットを使って摘んで取り去る方法が一般的です。軟属腫は柔らかいため、微かな痛みと少量の出血を伴いますが、傷跡は残りません。2日で治癒します。
  • 硝酸銀の溶液を塗布:痛みはありませんが、取れるまでに14日もかかるのが難点です。
  • 治療時間:2、3個の水イボであれば、治療は1分もあれば済みます。

注意点

  • 処置自体は単純ですが、感染を合併し重篤になるケースもあるため、自己処理は推奨しません。イボ(軟属腫小体)にはウイルスが含まれているため、速やかに捨てて子供の手に触れないように注意が必要です。

放置するか、治療するか?

  • 一部の小児科医は放置してもよいと考えていますが、全身に広がった水イボの小児を前に絶句することもあります。早期の治療が推奨されます。