乾癬(かんせん)

乾癬は皮膚が赤く盛り上がり、その上に乾燥した白い鱗様の皮膚が付着し、それがぽろぽろ剥離する皮膚の病気です。この病気は慢性的で再発しやすく、患者さんの生活の質に大きな影響を与えることがあります。しかし、現在では効果的な治療法が多く存在し、適切な治療を受けることで症状の改善が期待できます。

症状

  • 赤い発疹:皮膚が赤く盛り上がり、その上に白い鱗屑が付着します。
  • 痒み:多くの患者が強い痒みを感じます。
  • 乾燥:乾燥して鱗のように剥がれ落ちる皮膚が特徴です。
  • 関節炎:一部の患者では乾癬性関節炎を伴うことがあります。

治療

乾癬の治療は、病型・病変範囲・部位・程度・既往症を考慮して選択されます。以下のような治療法があります:

  1. ステロイド外用薬:炎症を抑える効果があり、症状を軽減します。
  2. 活性型ビタミンD3:皮膚の成長を正常化させる作用があります。
  3. エトレチナート:ビタミンA誘導体で、皮膚の角化を抑制します。
  4. 免疫抑制剤(シクロスポリン):免疫系の過剰反応を抑えることで症状を改善します。
  5. 生物学的製剤:免疫系に作用し、炎症を抑える新しいタイプの治療薬です。

当院の治療

当院では、以下の治療を併用して行います:

  • 複合療法:ステロイド外用薬と活性型ビタミンD3を基本とし、患者さんの状態に応じてエトレチナートやシクロスポリン、生物学的製剤を追加します。
  • 個別対応:年齢、生活環境、既往症などを考慮して、個別に最適な治療計画を立てます。

患者さんへのメッセージ

乾癬の治療を諦めている患者さんはいらっしゃいませんか。現在では、右下のデジカメ画像(45歳男性)程度には改善するのが普通です。じっくりと治療を続ければ、完治に近い状態が維持できます。お困りの方はぜひ当院にご相談ください。