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落書き集(日記)


平成14年2月27日(水曜日)
毎週水曜日は大学勤務の日だが、本日は保険診療の指導を受ける日であった。新規指定個人指導と銘打った会場には同期の桜がちらほら。若いお医者さんでは茶髪の先生もいるんだなぁと、控え室でやや緊張した面持ちで待つこと30分。約一時間に及ぶカルテ審査があった。終始和やかに事は進み、恙無くご指導賜った。最近の日本の医療は理想とかけ離れていこうとしている。やはり綿密に診察した上で、検査すべきものは堂々と行い、投与すべき薬剤は躊躇なく使用させていただく旨を審査の先生方にお話申し上げた。

自宅に帰って、ニュースをみたらこんなのがある。
「米国防総省は26日、対テロ戦争に貢献している26カ国の国名を挙げて謝意を表明する報告書を発表したが、この中に日本は含まれていなかった。18日の日米首脳会談ではブッシュ大統領が日本の支援を高く評価し、小泉純一郎首相が「日本は常に米国とともにある」と今後も対テロ戦争で協力する姿勢を強調した直後だけに、日本にとってはややショックな内容だ。」

やることはやったんだから、国名なんか書いてもらわなくてもいいじゃん。
テロの標的からはずされる方がいいじゃん。

と、心の中で思った。

見返りを期待して行動するものは虚しい。
最善の落としどころだと思う。


平成14年2月14日(木曜日)

例の東京新聞のF記者が掲載記事を郵送してくださった。この記事が中日新聞にもカラーで掲載されていたのをはじめて知り驚きました。東海地方の方にもこのホームページの読者がいらっしゃるかな?ちょっとおどろき。がんばらなくっちゃと思い、花粉症一発注射療法厳重注意をまとめました。ステロイドは上手に使えばよい薬です。アトピー性皮膚炎の治療には第一選択です。喘息の吸入ステロイドも現在では必須の治療となりました。この二つはDDSを考慮すると理論的です。しかし、命に別条の無い花粉症を治療するのに、長期間全身投与する理由は無いでしょね。(DDS:drug delivery sysytem:お薬を病巣部に届ける方法。ステロイドは病巣部にだけ届けばいいという考えなら、副作用は最小限になる。膠原病のように、病巣が全身に拡がっているときのみ全身投与が必須だ。)


平成14年2月8日(金曜日)
今朝の東京新聞健康欄に当院の紹介記事が掲載されました。午前中に横須賀からその記事を読まれて来院された患者さんがいらっしゃいました。これで花粉症と縁が切れるなら、少々遠くても通いますとの言葉が激励の言葉に聞こえました。記事は明日にでもデジカメで取り込みこのホームページでご紹介いたします。私の横顔も掲載されています。待合室掲示板に本物をパウチして貼り付けておきますから、通院患者さんはごらんになってくださいね。食中毒が流行っています。本日病原性大腸菌O-157を患者さんの粘血便より証明したので保健所に届出しました。お気をつけください。


平成14年1月22日(火曜日)
今日は東京新聞のF記者の取材があった。こんな小さなクリニックをよく取材相手にしてくれたと感動した。減感作療法に関しての質疑応答が1時間に渡って行われた。F記者は的確に事務的に淡々と減感作療法のメカニズム、有効性と問題点について質問を浴びせてくれた。自分の頭の中を整理するのに大変有効な時間をいただき、取材の後で、新聞読者の理解を得るための応答の仕方が不足だったなと反省しつつ今夜は床につく。新聞記事になるのは、2月4日だか8日だか正確には聞き漏らした。いずれ原稿ができた時点で明らかになるだろう。記事が東京新聞に掲載されたら、ここのホームページに紹介します。東京でこのページをごらんのかたは新聞購入してくれると、私の顔写真が入っている可能性はあります。それでは、今夜はお休みなさい。Fさん、ごくろうさまでした。ありがとうございました。


平成14年1月20日(日曜日)
年初の月日の経つのは本当にはやい。ホームページを立ち上げてから、小さな時間を利用して細部の手直しをしていますが至らぬ点が多いかと思います。リンクエラーなどございましたら電子メイルでご連絡いただけるとありがたいです。また、掲示板もどんどんご利用ください。患者さん同士の情報交換でもなんでも結構ですよ。どこのお店がおいしかったとか、雰囲気のいい喫茶店を発見したとか、そういうことに私は大変疎いのでローカル情報もお気軽に書き込んでくださいね。次回、から子供のころの思い出や、いつまでたっても忘れられない患者さんたちのお話を書いていこうと思います。よろしくおねがいたします。


平成13926日記
医師会誌投稿原稿より

市営地下鉄下永谷駅近傍のクリニックビルで開業して一年が経とうとしています。港南区の諸先生方には普段よりご指導ご鞭撻いただき心より感謝いたします。昭和三十一年生まれ。申年。愛媛県立今治西高等学校卒。昭和大学を昭和五十七年に、同大学院を昭和六十一年に卒業致しました。昭和大学第一内科学教室では呼吸器アレルギーを中心とした教育を受け、現在は昭和大学附属豊洲病院にて兼任講師として研修させてもらいつつ日頃の診療を行っております。

 

今年は米国同時多発テロ、狂牛病など暗い話題ばかりです。唯一皇室の雅子様のご出産がこの年を締めくくる明るい話題になってくれる事と祈っております。医師会誌ですのでテロや戦争の話題は避け、狂牛病に対して、門外漢の雑感を述べさせていただきます。

 

今年の夏休みを利用してスペインを訪問しました折、ただの一度も牛肉を食べることができませんでした。欧州で牛肉を食べるリスクはこれほどに高くなったものかと思いながら短い旅を終え、吉野家の牛丼(並)を注文し幸せを感じたのもつかの間でした。日本でも狂牛病が発生したのです。

 

土曜日・日曜日の夕刻、ス−パ−の食品売り場に足を運んでびっくりする事は、牛乳売り場に、普段なら殆ど売り切れている牛乳が、山積みされて売れ残っている事です。さらに、精肉売り場でも、牛肉は半値でも売れ残っているものが目立ちます。連日マスコミが報道する狂牛病ニュースの影響です。

 

1980年代に英国で狂牛病が発生し、同国で牛の肉骨粉は使用禁止。その後、欧州全土で英国産牛肉輸入禁止および肉骨粉使用禁止処置がされていたのは周知の事実です。本件に関し、当然わが国も水際作戦を立てているものと信じていました。国がベストの感染症対策を尽くしたにも関わらず、狂牛病が日本で出たのなら不可抗力と諦めはつきます。

 

問題は対策期間が十二分にあり、感染防止策も細かい事がわかっていたのにもかかわらず、90年代にその肉骨粉を英国は日本に何と333万トンも輸出した点です。また英国が輸出したと言っているのに、日本は輸入した記録がないと言います。どちらかが嘘をついているのです。英国がわざわざ嘘をつく必要もなく、農相の言葉は童の言い訳のようで、全く腹立たしく感じます。

 

前述の欧州の経緯がある事を承知していた筈の日本の行政は、飼料業者に遠慮して食物連鎖を無視した肉骨粉飼料の全面禁止をためらい、その肉骨粉を餌として乳牛、食肉牛、豚、鳥等に食べさせ、現在に至っています。さらなる不要な配慮として未検査牛の出荷を酪農家の自粛にとどめていました。牛海綿状脳症は潜伏期間が10年とも言われています。私、最近物忘れが多いのですが、病因とされるプリオンはすでに私の身体に入り込んだのかもしれません。今頃になって、このような大事なことを国民に漏らす、お役所のずさんさには呆れるばかりです。この責任は重大です。

 

さらに驚いたのは、狂牛病の検査が国内では出来ないために、検査を英国に依頼した事実です。国民に要望されない公共事業に回したお金の幾分かでも狂牛病研究施設設立費用に廻していれば、この発病は予防できたのではないでしょうか。こうしてみると、これはすでに人災の域だと思います。

 

当局は面子を失うことを恐れないで、早急に欧州から提案されている狂牛病感染リスクランキングを受け入れ、今までの感染症の概念を塗り替え、新しい検疫システムを作るべきです。そして正直に今まで看過してしまった不都合な事実を認めることが肝要です。決して小泉総理大臣がハンバーガーに噛り付くパフォーマンスで国民を欺かないように我々は監視すべきでしょう。また今回露見した問題は、医療費を削減したい国の思惑と符合するとは到底考えられません。安心して和牛を楽しめた時代を懐かしむ食いしん坊の医師として拙文作成いたしました。神経内科不勉強でしたので、事実誤認等ございましたらご叱責下さい。(平成13926日記)

 

下永谷内科・皮フ科 院長 山本正人



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