高尿酸血症と痛風

hyperuricacidemia and gout

概念

尿酸は体内で毎日生産され、主に尿から排泄されます。体内のプリン体が分解されて最終的に尿酸となります。以下の2つの原因により尿酸の血中濃度が上昇します:

  1. 尿酸が過剰に生産される。
  2. 尿酸の排泄が停滞する。

この状態を高尿酸血症といい、この段階では特に症状はありません。尿酸の血清中濃度が6.8mg/dLに達すると、尿酸は飽和状態となり、これ以上の濃度で結晶化し、末梢組織に沈着します。これは動脈硬化や痛風のリスクが高まるため、生活習慣を整え尿酸濃度を下げる必要があります。

体温低下(特に下腿の末梢)や高血糖などが加わると、さらに低い濃度で尿酸が飽和しやすくなります。痛風発作は特に足の親指の根元に起こりやすいです。

最新の診断基準

高尿酸血症の診断基準は以下の通りです:

  • 男性:7.0 mg/dL以上
  • 女性:6.0 mg/dL以上

この基準に達すると、高尿酸血症と診断されます。

治療

治療には薬物療法が主体となります。以下の薬が投与されます:

  1. 尿酸合成阻害薬
  2. 尿酸排泄促進剤

食事療法

食事療法ではプリン体の摂取をできるだけ避け、水分摂取を心がけます。ビールにはプリン体が多く含まれていることは有名ですが、おいしいおつまみにもプリン体が多いので注意が必要です。

運動療法

運動療法は軽い散歩がおすすめです。激しい運動は尿酸の値を上げる可能性があるため避けましょう。

痛風発作

痛風発作は激痛で始まり、このような痛みは体の危機的状況の一つです。高尿酸血症という状態が脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞などの致命的な疾患を引き起こす可能性があります。

食事療法

野菜を中心にした献立を考え、プリン体の多い食品を避けて健康を維持しましょう。