LDL-コレステロール[悪玉コレステロール]
low density lipoprotein cholesterol
基準値 60〜120mg/dL
[検査データの読み方]上昇することが動脈硬化の問題として重要
界面活性剤に対します各リポ蛋白の挙動の違いを利用して直接測定できるようになりました。
高度減少 | 20mg/dL以下 |
[しばしばあるいは時に認める病態]無β-リポ蛋白血症、低β-リポ蛋白血症ホモ接合体、家族性短縮アポ蛋白B血症、肝硬変、劇症肝炎、悪液質 |
減少 | 20〜60mg/dL |
[しばしばあるいは時に認める病態]低β-リポ蛋白血症ヘテロ接合体、家族性短縮アポ蛋白B血症、Tangier病、甲状腺機能亢進症、栄養障害、吸収不良、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、劇症肝炎、悪液質、経静脈高カロリー輸液、Addison病、貧血、慢性感染症 |
軽度増加 | 120〜190mg/dL |
[しばしばあるいは時に認める病態]家族性高コレステロール血症、家族性欠陥アポ蛋白B血症、家族性複合型高脂血症、家族性V型高脂血症、特発性高コレステロール血症、糖尿病、甲状腺機能低下症、先端巨大症、下垂体機能低下症、Cushing症候群、閉塞性黄疸、肝細胞癌、Zieve症候群、脂肪肝、膵炎、ネフローゼ症候群、痛風、高尿酸血症、妊娠、薬物(ステロイド剤、経口避妊薬、β-ブロッカー) |
中等度増加 | 190〜400mg/dL |
[しばしばあるいは時に認める病態]家族性高コレステロール血症、家族性欠陥アポ蛋白B血症、家族性複合型高脂血症、家族性V型高脂血症、特発性高コレステロール血症、糖尿病、甲状腺機能低下症、先端巨大症、下垂体機能低下症、Cushing症候群、閉塞性黄疸、肝細胞癌、Zieve症候群、ネフローゼ症候群 |
高度増加 | 400mg/dL以上 |
[しばしば認める病態]家族性高コレステロール血症、家族性欠陥アポ蛋白B血症 |
[どうして異常値が出たのだろう?]:いわゆる悪玉コレステロール。動脈硬化を引き起こします。この数字が高い人は卵とレバーはやめておきましょうかね。エクササイズも普段から欠かさないよう気をつけて。
LDL-コレステロールは基本的に総コレステロールと連動して増減しますことが多い。 LDL-コレステロールは動脈硬化症起因性のコレステロールとして知られている。疫学調査の結果からも、LDL-コレステロール値が高くなると虚血性心臓病の頻度が増加します。したがって高コレステロール血症の治療はLDL-コレステロールを低下させる目的で行われることになります。LDL-コレステロールの治療目標値は各患者の動脈硬化に対します危険度により異なりますが、詳細はこの日本動脈硬化学会のガイドラインを参照してほしい。
注意点
過食 | 運動不足 |
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[ワンポイントアドバイス]
現在日本女性のコレステロール値は世界一高い。男女とも20歳以降、加齢に伴い徐々に増加します。
特に女性では更年期を機に急速に増加しますから、ご注意を。