更年期障害

a menopausal disorder

更年期は、女性が性成熟期から老年期に移行する期間です。この期間は通常40~55歳頃で、月経周期が不規則になり、最終的に月経が停止するまで続きます。この期間には、卵巣機能が生理的に衰退し、それに伴って自律神経失調症状や精神神経症状が現れます。これらの症状には、頭痛、腰痛、耳鳴り、めまい、不眠、肩こり、動悸、憂鬱などがあります。


当クリニックでの対処方法

1. HRT(ホルモン補充療法)

更年期の症状は、女性ホルモンの減少による自律神経失調症です。HRTは、この時期の根本的な治療方法であり、骨粗しょう症、高脂血症、老年期痴呆、虚血性心疾患の予防にも役立ちます。

使用薬:エストラダームM

  • 作用:エストロゲンを補い、更年期症状(顔のほてり、のぼせ、発汗、不眠、膣の乾燥感など)を軽減します。
  • 使い方:1枚を下腹部または背部に貼付し、2日毎に貼り替えます。効果が不十分な場合は2枚に増量しますが、医師の指示に従ってください。
  • 注意点:乳癌、子宮癌、血栓症の方は使用不可。使用中は定期的な婦人科検診を推奨。
  • 副作用:不正出血、乳房の痛み、しこり、むくみ、頭痛、皮膚の発赤・発疹などがあれば、医師に相談。

HRTは保険診療で行える治療方法です。お気軽にご相談ください。


2. 漢方薬

HRT以前から行われる漢方薬治療も、薬との相性が良ければ長期内服で良い結果が得られます。漢方薬も保険診療で行える治療方法です。お気軽にご相談ください。


3. プラセンタ

プラセンタは、更年期障害に有効な薬剤で、安全性の高いヒト胎盤から抽出した製剤を注射投与します。これは自費診療となりますが、お気軽にご相談ください。