リウマチ因子 (RF)

基準値

  • リウマチ因子 (RAテスト): 陰性
  • リウマチ因子定量: 20 IU/mL以下
  • リウマチ因子 (RAPA): 陰性 (40倍未満)
  • IgG型リウマチ因子: 2未満

検査データの読み方

陽性 (100 IU/mL以上) 【3+】

  • しばしば認める病気: 慢性関節リウマチ (RA)、悪性関節リウマチ (MRA)

陽性 (20~100 IU/mL) 【2+~1+】

  • しばしば認める病気: RA
  • 時に認める病気: MRA、Sjögren症候群、全身性エリテマトーデス (SLE)、全身性強皮症、混合性結合組織病 (MCTD)、慢性肝炎、肝硬変、亜急性細菌性心内膜炎、結核など

検査結果の解釈

リウマチ因子 (RF) は、変性ヒトIgGのFcレセプター部分と強く反応する自己免疫疾患の抗体です。通常のRAテストではIgM型のRF抗体価が反映され、IgG型RFは病気活動性に相関します。

  • RA患者: 80~85%で陽性(発症時は約70%)
  • 混合性結合組織病 (MCTD): 50~60%
  • SLE: 15~35%
  • 強皮症: 20~30%
  • Sjögren症候群: 75~95%
  • 健常者: 2~4%
  • 健常高齢者: 10%

ワンポイントアドバイス

  1. 通常食事の影響は少ない: 中性脂肪高値では偽陽性となることがあります。この場合は食前採血を推奨。
  2. 保存された検体: 高値を示すこともあるので注意。
  3. クリオグロブリン血症: 陽性反応が出る。
  4. 免疫複合体存在下で低値: これも検討する必要がある。
  5. 健常者でも陽性反応が出ることがある: リウマチでないのに検出される場合もあるため、総合的な診断が必要。

検査結果が異常値を示す理由

リウマチ因子 (RF) の検査結果が異常値を示す場合、その原因は多岐にわたります。女性に多く見られるリウマチの検査で、数値が大きいほどリウマチの活動性が高いことを示します。リウマチ因子 (RF) は代表的な自己免疫疾患の抗体であり、慢性関節リウマチや他の自己免疫疾患、感染症などでも高値を示すことがあります。