総ビリルビン
Total Bilirubin
基準値
- アルカリアゾビリルビン法: 0.2~1mg/dL
- 酵素法、比色法: 0.2~1.2mg/dL
概要
総ビリルビンは直接ビリルビンと間接ビリルビンの和です。ビリルビンの上昇が直接型か間接型かによって、病因が異なるため、具体的な診断にはそれぞれの詳細を確認する必要があります。
直接ビリルビン(Conjugated Bilirubin)
直接ビリルビンは肝臓でグルクロン酸と結合して生成される水溶性のビリルビンです。主に胆汁を通じて排出されます。直接ビリルビンの上昇は、通常、以下のような疾患に関連しています。
- 肝細胞性黄疸: 肝炎、肝硬変
- 閉塞性黄疸: 胆管結石、胆道閉塞
- Dubin-Johnson症候群やRotor症候群などの遺伝性疾患
間接ビリルビン(Unconjugated Bilirubin)
間接ビリルビンは肝臓で処理される前のビリルビンで、水溶性ではありません。間接ビリルビンの上昇は、以下のような状況に関連しています。
- 溶血性貧血: 赤血球の破壊が亢進
- Gilbert症候群: 肝臓のビリルビン処理能力の低下
- 新生児黄疸: 新生児の未熟な肝機能によるもの
検査の重要性
ビリルビン値の測定は、肝機能の評価や黄疸の診断において重要な指標です。肝臓や胆道の疾患を早期に発見し、適切な治療を行うために、定期的な検査が推奨されます。
ワンポイントアドバイス
- ビリルビン値が高い場合は、肝機能障害、溶血、胆道閉塞などの可能性を考慮し、医師と相談してさらなる検査や治療を進めることが重要です。
- 日常生活においては、アルコールの過剰摂取を避け、バランスの取れた食事を心がけることが肝臓の健康維持に役立ちます。




