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血清総蛋白〔TP

serum total protein


基準値 6.37.8g/dL


[検査データの読み方]

高度減少 5g/dL以下

[しばしば認める病態]ネフローゼ症候群重症肝障害悪液質(ガン末期のやせた状態) 
[時に認める病態]蛋白漏出性胃腸症 

病態によってはアルブミン製剤静注、栄養補給

中等度減少 56g/dL

[しばしば認める病態]ネフローゼ症候群、重症肝障害、悪液質 栄養障害、吸収不全症候群、無γ-グロブリン血症 

栄養補給

軽度減少 66.3g/dL

[しばしばあるいは時に認める病態]ネフローゼ症候群、重症肝障害、悪液質 炎症性病態、血液希釈 

適宜栄養補給

軽度増加 7.89g/dL

[しばしばあるいは時に認める病態]ネフローゼ症候群、重症肝障害、悪液質 炎症性病態、血液希釈 適宜栄養補給、慢性肝炎、肝硬変の初期、慢性炎症性病態、悪性腫瘍、脱水症

中・高度増加 9g/dL以上

[しばしばあるいは時に認める病態]多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、自己免疫性肝炎

アルブミンが増加しているのではなく、グロブリンが増加している病態


[どうして異常値が出たのだろう?]:栄養失調の原因は何だろう?蛋白分画をよく検討してもらおう。

 血清中にはさまざまな蛋白成分が存在しますが、通常、総蛋白の増減は、血清蛋白の大部分を占めるアルブミンγ-グロブリンの変化を反映しています。

 総蛋白の増加はγ-グロブリンの増加を反映しており、アルブミンが増加することは脱水症で血液が濃縮されるケース以外にはない。

 総蛋白の減少は、γ-グロブリンの減少も関与しますが、多くの場合、アルブミンの低下を反映しています。アルブミンの低下は、栄養不良、肝合成能の低下、体外への喪失により起きます。アルブミンの低下は生命予後を予想するのに有効です。



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