感染性粉瘤

感染性粉瘤とは

感染性粉瘤(かんせんせいふんりゅう)は、アテローマとも呼ばれる皮下にできる良性腫瘍の一種です。これは脂アカの塊で、顔面(特に外耳)や背中など、体のどの部分にもできる可能性があります。内部は嚢腫状(袋状)になっており、アカと脂がたまっています。細菌感染を起こすと痛みを伴い、特に夏場に外来を訪れる患者さんが多いです。

症状

  • 皮膚が袋状に皮下組織に入り込み、アカがたまっていく。
  • 皮膚表面にあいた穴からブドウ球菌などの細菌が入り、感染を引き起こす。
  • 感染が起きると、腫れと痛みが生じます。

治療

  1. 予防的摘出:感染する前に全摘するのが理想的です。
  2. 感染時の処置
    • 小切開を加えて排膿を行います。
    • 抗生剤を投与し感染を制御します。
    • 腫瘍が小さくなるのを待って、全摘手術を行います。
    • 嚢胞壁を丸ごと摘出しないと再発の可能性があります。

注意点

  • まれに放置した粉瘤に皮膚癌が発生することも報告されています。